クマザサ

 京北トレイルの中江から右手の山に入る。指定コースを逆に茶呑峠をめざす。杉林は薄暗く今にも熊がでてきそう。途中の杉の朽ち果てた杉の根っこが熊に見える。思わずあたりを見廻す。熊ならぬクマザサを見つけた。職場のKさんへのお土産に2、3十枚ほど切り取る。先日笹の葉にくるんだおはぎをご馳走になったが、大きな笹の葉はなかなか見つけられなくなったそうだ。これは食べられないとばかりに何気なく捨ててしまったが、これが中身のおはぎ以上に手間がかかったものだそうだ。きれいに洗い陰干しし、乾燥させておいたのをぬるま湯から戻し、最後に熱湯に通すと鮮やかな緑に戻るとのこと。その話を聞いてから先日の嵯峨散策でまんだら山に登ったときも道々探したが、葉の狭いのはいくらでもあったが、葉の広いものは見つからなかった。昨日の歴史散策で金戒光明寺会津墓に行ったときその入り口に植えられているのを見たが、さすがにこれはとるわけにいかないでしょう。
 途中の「鳴野堂の二石仏」までは登りが続く。立て札の記述によると江戸中期の石仏で旅人の往来で賑わい、茶店まであったという。
その先下りで茶飲み峠に続くようだったが、40分ほどかかるようで雨も降り出し引き返すことにした。左に道をとるとハンググライダー基地があるということなのでせっかくここまで来たのでと行ってみることにした。10分ほどで京北の田園地帯を見下ろす高台に着いた。眼下に右から左に川が流れ、広い平野の向こうに山なみが幾重にも重なって見える。残念ながらハンググライダーをする人はなく、おなかも空いたということで昼食に。風が汗を冷やし肌寒い。途中のサンダイコーで買ったカップキツネと筑前煮、もちおこわ。雨粒が大きくなってきたので急いで退散。下る途中にあったトイレは中が見えるのが難点だったが臭いもなく手入れされていた。以前行ったルリ渓の蛾が飛び回るトイレは今思い出しても気色悪いものだったが。
一時間弱で出発地点まで戻ってきた。土手にはえていたミントを抜きお土産に。いたるところに勢力を伸ばしているセイタカアワダチソウの黄色が鮮やかだった。