サルビア(シソ科)

近くの小学校の玄関いっぱいに、サルビアの花が咲いている。学校の花と言えばこのサルビア、定番中の定番、他に、ひまわり、マリーゴールドキンセンカと続く。赤い花だけかと思っていたら、最近、紫やピンク、白いサルビアも園芸店に並ぶようになった。こちらの方は萼が青い。なじみの赤いサルビアは、萼の真ん中から突きだした花が落ちてしまっても、赤い萼が残っているのでいつまでも鮮やかな花をさかせているように見える。
この一週間ほとんど、雨か、曇りの日が続いた。それほど風が強くなければ、傘さし自転車通勤となる。本人は漕ぐのに一生懸命、はたの迷惑顧みずで、車の運転手にとってはさぞ迷惑なものがあるだろう。普段は昼食に帰るのだが、一昨日の雨には帰るに帰れず、近所のスーパーに弁当を買いにいった。
その途中、空き地の奥の車の陰から、まっかな花をつけた1メートルほどの草が見えた。その花の色といい、葉っぱの形といい、サルビアに似ているのだけれど、普段見慣れている花壇の花はせいぜい30センチ程、まさかと思いながら近くまで行ってみるとまさしくサルビア。地に放たれて思う存分背を伸ばしたように大きく咲き広がっている。
本当はこんなに大きく育つものだったの?葉っぱも3倍ほどはあるかしら。
人間の好みに合わせて、いろんな花が大きくカラフルになり、又、反対に大きすぎるものは小さくなった。テレビや図鑑の中でしか見られなかった外国の植物も身近なものになった。でも反面失ったものも多いかも知れない。
植物の方が人間より、気の遠くなるぐらい遙か昔からの先住であることを、時には思い出して、新参は2歩も3歩もさがらなければいけないはずだ。